通知が届いたら、残高・残り回数・提示金利を同じ土台へ置く
固定期間の終了は、当初の借入額ではなく、終了時点の残存元金と残存期間で返済額を組み直す場面です。三井住友銀行は、見直し後の借入利率・残存元金・残存期間などにより返済額を見直し、元利均等返済では固定期間終了時の増減に上限がないと案内しています。みずほ銀行の規定も、借入利率、残存元金、残存期間などで新しい毎回返済額を算出すると定めています。57
- 固定期間終了時の元金残高
- 最終返済までの残り回数。残り年数×12ではなく、返済予定表の回数を優先
- 現在の金利と、通知された変動・再固定の各適用金利。基準金利ではなく優遇後の適用金利を確認
- 元利均等か元金均等か、ボーナス返済の残高があるか
満了後の自動移行先も契約先で確認します。三菱UFJ銀行と三井住友銀行の案内では、再度固定を選ばない場合は変動金利へ移ります。ただし、これを全金融機関・全商品の共通ルールとしては扱えません。延滞中、残存期間が選ぶ固定期間より短い、提携ローンなどでは再設定できない場合もあります。245
残高2500万円・残り20年、1.0%から1.5%・2.5%へ
Money Now編集部が、元利均等返済の式で3ケースを再計算しました。月利を r、残高を P、残り回数を n とすると、月返済額は P×r×(1+r)^n÷((1+r)^n−1) です。ここでは P=2500万円、n=240回、r=年利÷12とし、月返済額は1円未満を四捨五入。総返済額は丸め前の月返済額×240回で計算後、1円未満を四捨五入しています。511
| 適用金利 | 月返済額 | 年間増加額 | 残り総返済額 | 残り利息 |
|---|---|---|---|---|
| 年1.0%(基準) | 11万4974円 | ― | 2759万3658円 | 259万3658円 |
| 年1.5% | 12万636円(+5663円) | +6万7953円 | 2895万2725円(+135万9066円) | 395万2725円 |
| 年2.5% | 13万2476円(+1万7502円) | +21万26円 | 3179万4174円(+420万515円) | 679万4174円 |
再固定は手数料を足す。締切は通知書の時刻まで確認
同じ銀行で再固定する場合も、金利だけで比較を終えません。三菱UFJ銀行の金利選択申込はインターネット手数料0円、三井住友銀行はSMBCダイレクト0円・窓口1万6500円、りそな銀行はインターネット0円・店頭等5500円に印紙200円と案内しています。いずれも対象商品や受付時期などの条件があるため、自分の通知書にある金額を総返済額へ足します。358
各行の公式な申込期限を並べた図の通り、三菱UFJ銀行のネット受付は適用開始日の前平日窓口営業日19時、三井住友銀行は満了日の2営業日前15時、みずほ銀行の規定は終了日の3営業日前までです。りそな銀行のマイゲートは、固定期間中の再設定なら終了月1日から終了日の前営業日18時までとしています。全国共通の法定申込期限ではありません。3679
三井住友銀行の金利種類変更案内では、満了の約2カ月前に案内するとしています。一方、新しい適用金利が決まってからでないと手続きできない商品もあります。通知を受け取った日に『自動移行先』『再設定できる期間』『受付締切の年月日と時刻』『手数料』を借入先へ確認すると、比較に使える時間が分かります。56
再固定・変動移行・借換えを、同じ総コストで比べる
比較表には、①候補金利で計算した残り総返済額、②再設定または借換えの手数料、③繰上返済するならその金額と手数料、④団信・保証の条件を同じ行へ置きます。借換えは別のローンを新規契約するため、現在のローンの全額繰上返済費用、新しい融資手数料、登記関連費用などを見積書で確認します。81012
三菱UFJ銀行の借換え案内は、事前審査、正式審査、契約、借入れという流れを示し、団信の保障は借入後に変更できないと説明しています。りそな銀行の案内は、他行借換えには一般に借入審査・団信審査・契約が必要で1〜2カ月程度かかるとしています。この期間は全国共通ではありませんが、満了直前に比較を始めると間に合わない可能性を示す目安にはなります。1210
| 確認項目 | 再固定 | 変動へ移行 | 借換え |
|---|---|---|---|
| 適用金利 | 通知の再固定金利 | 自動移行後の適用金利 | 審査後の適用金利 |
| 残り総返済額 | 残高・残回数で再計算 | 一定金利の仮定を置いて再計算 | 新条件で再計算 |
| 初期費用 | 再設定手数料 | 金利タイプ変更費用の有無 | 完済・融資・登記等の費用 |
| 条件 | 残存期間・延滞・対象商品 | 返済額見直しルール | 借入・団信審査、保障内容 |
| 期限 | 通知書の申込締切 | 自動移行日 | 審査・契約日数を逆算 |
調査でも返済額の理解に不安。平均ではなく自分の通知で計算する
住宅金融支援機構の2026年1月調査は、2025年4〜9月に住宅ローンを借りた1237人を対象としたインターネット調査です。固定期間選択型は14.9%。変動型・固定期間選択型の1112人では、金利や返済額、優遇金利の各ルールについて『理解しているか少し不安』以下の合計が42.6〜55.6%でした。満了を迎えた人だけの調査ではありませんが、通知の条件を自分の数字へ置き換える必要性を示す背景です。1
住宅金融支援機構の返済プラン比較シミュレーション案内では、返済額だけでなく諸費用を含む総支払額を最大3プランで比較できます。自作計算は候補を絞るために使い、最後は借入先の確定シミュレーション、返済予定表、手数料見積りと突き合わせます。11
最初の10分:3書類を並べ、借入先へ2点確認する
- 終了通知、契約書、最新の返済予定表を並べる
- 残高、残り回数、現在金利、各候補金利、返済方式、ボーナス返済を転記する
- 同じ式で月返済、年間返済、残り総返済額を計算し、各手数料を足す
- 借入先へ、自動移行先と申込締切の年月日・時刻を確認する
- 借換えも比べる場合は、審査・団信・契約の所要日数を候補先へ確認して逆算する
金利が上がっただけで借換えが正解になるわけではありません。残高、残期間、返済方式、優遇幅、費用、団信、審査結果で損益は変わります。まず今日、通知書の余白に『自動移行先』『申込締切』の2つを書き、借入先の回答で埋めてください。21012












