平均給与478万円と年収1000万円の間には522万円の差があります。ただし、平均だけでは1000万円超がどこに多いかは分かりません。2024年分の分布をたどると、性別では6倍を超える差があり、株式会社では資本金規模によって1000万円超の割合が4倍以上違います。2
年収1000万円超は320万人、全体の6.2%
国税庁「令和6年分民間給与実態統計調査」で1年を通じて勤務した給与所得者は5136万6000人、平均給与は477万5000円でした。給与は2024年中の給料・手当と賞与の合計で、非課税の通勤手当などは含みません。21
1000万円超1500万円以下は230万6000人、1500万円超2000万円以下は57万6000人、2000万円超2500万円以下は14万7000人、2500万円超は17万4000人です。合計すると320万3000人で、通年勤務者の6.24%。小数第1位では6.2%です。2
人数が最も多いのは300万円超400万円以下の825万8000人、16.1%。次いで400万円超500万円以下が787万人、15.3%です。平均478万円を境に左右対称に並ぶのではなく、300万〜500万円に大きな山があり、1000万円超は右側の細い層になっています。2
男性9.8%、女性1.6% 1000万円超の割合は6.3倍
男性2925万人のうち1000万円超は286万人で9.8%。女性2211万6000人では34万3000人、1.6%でした。割合は男性が女性の6.3倍です。平均給与も男性586万7000円、女性333万2000円で253万5000円の差があります。2
男性で最も多い階級は400万円超500万円以下の16.9%、女性は200万円超300万円以下の19.0%です。1000万円超の男女差は、男女それぞれの分布の山そのものが違う中で生じています。2
人数6.2%、給与19.4%、源泉所得税61.9%
同じ調査の給与階級別の給与総額と税額を再集計すると、1000万円超の給与総額は47兆6452億円。全階級の245兆2894億円に対して19.4%です。2
1000万円超の源泉所得税額は6兆8354億円で、全階級の11兆363億円の61.9%に当たります。人数の6.2%から給与は19.4%へ、税額は61.9%へと割合が大きくなります。給与が高い層ほど1人当たりの給与が大きく、所得税が累進税率で計算されるためです。24
大企業では1000万円超が16.4%、小規模企業の4.6倍
株式会社を資本金別に見ると、資本金10億円以上では1000万円超が16.4%です。内訳は1000万円超1500万円以下12.9%、1500万円超2000万円以下2.5%、2000万円超2500万円以下0.5%、2500万円超0.5%でした。2
資本金2000万円未満の株式会社では同じ4階級の合計が3.6%です。資本金10億円以上の16.4%は、その4.6倍に当たります。年収1000万円へ届く割合には、個人の勤続年数や職種だけでなく、勤務先の企業規模も表れています。2
| 資本金 | 1000万円超 | 全体平均との差 |
|---|---|---|
| 2000万円未満 | 3.6% | −2.6ポイント |
| 1億円以上10億円未満 | 6.0% | −0.2ポイント |
| 10億円以上 | 16.4% | +10.2ポイント |
年収1000万円に33%がそのまま掛かるわけではない
年収1000万円は、所得税の「課税される所得金額」1000万円とは別です。2024年分の給与所得控除は年収850万円超で195万円が上限なので、年収1000万円なら給与所得は805万円です。そこから基礎控除や社会保険料控除などを引いて課税所得を求めます。3
所得税は5%から45%の7段階で、税率は課税所得の各部分に順番に掛かります。年収1000万円というだけで、給与全額へ33%が掛かるわけではありません。4
Money Now編集部の見方:平均より「分布の中の位置」を見る
年収1000万円超は6.2%ですが、男性では約10人に1人、女性では約64人に1人です。株式会社でも資本金10億円以上は16.4%、2000万円未満は3.6%。平均478万円との差だけを見ても、こうした分布の違いは見えてきません。2
320万人という人数だけでなく、給与の19.4%と源泉所得税の61.9%がこの層に集まる構造まで見ると、年収1000万円の位置がはっきりします。自分の年収を比べるなら、まず源泉徴収票の支払金額を確認し、次に自分に近い分布、最後に課税所得の順で見るのが実用的です。234












