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65歳前後の失業給付、80万2200円対31万5350円?月給30万円モデルと「誕生日の前日」

離職前6か月が各30万円、算定基礎期間20年以上の一般離職モデルでは、64歳離職の基本手当は80万2200円、65歳離職の一時金は31万5350円です。誕生日の前日という年齢境界、2026年8月改定の日額、年金停止と健康保険も一次資料で確認します。

公共相談窓口で60代の相談者と担当者が無地の青いフォルダーを確認する様子

会社へ退職日を伝える前に、「60代で退職日を決める。65歳の前後で失業給付の受け取り方と総額はどう変わる?」と迷う人へ。1961年10月10日生まれなら、65歳到達日は誕生日の前日である2026年10月9日です。離職前6か月が各30万円、算定基礎期間20年以上、一般離職で所定日数を全て受けるモデルでは、10月8日までの離職なら基本手当80万2200円、10月9日以後なら一時金31万5350円。退職日だけで有利不利は決まらないため、条件を一枚にして確認します。

65歳の判定日は誕生日当日ではない

沖縄労働局の65歳判定Q&Aは、離職日時点で満65歳以上なら高年齢求職者給付金になり、年齢は誕生日の前日に達するものとして扱うと明記しています。見るのは会社に退職意思を伝えた日ではなく、直近の離職票に記載される離職年月日です。5

1961年10月10日生まれでは10月8日までの離職が基本手当、誕生日の前日の10月9日以後が高年齢求職者給付金になる図
沖縄労働局の年齢判定例、ハローワーク手続案内をもとにMoney Now編集部作成510

この境界は制度区分を決めますが、退職日を1日動かせば必ず得になるという意味ではありません。64歳側は基本手当を受けるたび失業認定が必要で、65歳前の老齢厚生年金には支給停止調整があります。65歳側は一時金ですが、日数は30日または50日です。会社の就業規則、給与・賞与、社会保険の資格日、再就職時期も合わせて比較します。1084

2026年8月改定:7830円は60〜64歳の上限

厚生労働省の2026年8月適用ページによると、60〜64歳の基本手当日額上限は7830円、全年齢共通の下限は2562円です。本人の日額は、原則として離職直前6か月の毎月決まって支払われた賃金の合計を180で割った「賃金日額」から求めます。賞与はこの6か月賃金に含めません。126

2026年8月1日以後の60〜64歳と65歳以上の日額計算
離職時区分賃金日額基本手当日額
60〜64歳3203円以上5480円未満賃金日額×80%
60〜64歳5480円以上1万2120円以下2式の低い方(80〜45%)
60〜64歳1万2120円超1万7400円以下賃金日額×45%
60〜64歳1万7400円超上限7830円
65歳以上29歳以下の表を適用上限7450円
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月給30万円なら日額5348円と6307円、総額は48万6850円差

離職前6か月が毎月30万円なら賃金総額は180万円、賃金日額は180万円÷180=1万円です。64歳離職は60〜64歳の2式の低い方を使い、日額5348円。65歳離職は29歳以下の式を使い、日額6307円です。高年齢側の日額が高くても、一般離職・加入20年以上の150日と高年齢一時金50日では、日数差の影響が大きくなります。234

月給30万円と加入20年以上の一般離職モデルで、64歳離職は80万2200円、65歳離職は31万5350円、差は48万6850円と示す図
厚生労働省・ハローワーク公式資料をもとにMoney Now編集部試算。税・保険料、給付制限、再就職は考慮外234
同じ賃金・加入20年以上で比べた支給総額(全日数受給モデル)
離職時と理由日額×日数試算総額
64歳・一般離職5348円×150日80万2200円
64歳・倒産・解雇等(60〜64歳・20年以上)5348円×240日128万3520円
65歳・算定基礎期間1年以上6307円×50日31万5350円(一時金)
65歳・同1年未満6307円×30日18万9210円(一時金)
234

上限日額で単純計算すると、64歳・一般離職・20年以上は7830円×150日=117万4500円、65歳・1年以上は7450円×50日=37万2500円です。いずれも上限を使える賃金水準で、受給期間内に全日数の認定を受けた場合の上限モデルです。実際は再就職した日、働いた日、認定状況で支給日数が減ることがあります。13410

日数は年齢だけでなく、離職理由と算定基礎期間で決まる

ハローワークの所定給付日数表では、一般離職は算定基礎期間10年未満90日、10年以上20年未満120日、20年以上150日です。倒産・解雇等の特定受給資格者では、60〜64歳・20年以上は240日。高年齢求職者給付金は算定基礎期間1年以上50日、1年未満30日です。34

基本手当は原則、離職前2年間に被保険者期間12か月以上が必要です。倒産・解雇等は離職前1年間に6か月以上、高年齢求職者給付金も離職前1年間に6か月以上が基準です。さらに、働く意思と能力があり、求職活動をしているのに就職できない「失業」の状態でなければなりません。完全に引退する人の退職金代わりではありません。64

給付総額だけでなく、年金・待期・健康保険を同じ表へ

退職前に作る資金繰り表の記入欄
項目65歳未満で離職65歳以上で離職
雇用保険の入金基本手当日額×認定日数。原則4週ごとに認定基本手当日額×30日または50日の一時金
開始まで求職申込み後7日間の待期。自己都合は原則1か月の給付制限失業認定と離職理由による制限を個別確認
老齢厚生年金65歳までの老齢年金は求職申込み翌月から原則全額停止。事後精算あり65歳以上の年金は高年齢求職者給付金で停止しない
退職後の健康保険任意継続・国保・家族の扶養を保険料で比較同じ3択。国保は前年所得・世帯人数・自治体で別計算
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日本年金機構の失業給付との調整案内では、特別支給の老齢厚生年金など65歳までの老齢年金は、求職申込み月の翌月から受給期間経過月または所定日数終了月まで全額停止し、基本手当を受けていない月は後で精算される仕組みです。月の資金繰りでは、後日の精算を当月入金として置かない方が安全です。8

協会けんぽの退職後の健康保険比較は、任意継続、国民健康保険、家族の健康保険の被扶養者という3択を示しています。協会けんぽの任意継続は退職日まで継続2か月以上、退職翌日から20日以内が申出期限。国保は前年所得や世帯人数、自治体で金額が異なるため、失業給付から一律額を引く試算はできません。候補退職日ごとに見積額を別欄へ入れます。9

最初の行動:候補日を2つ書き、会社とハローワークへ照会する

  1. 生年月日と65歳到達日(誕生日の前日)を書く
  2. 65歳到達日の前日までと当日以後から、会社と合意可能な候補離職日を2つ書く
  3. 離職前6か月の毎月決まった賃金、雇用保険の加入履歴、想定離職理由をそろえる
  4. 特別支給の老齢厚生年金の月額、任意継続・国保・扶養の月額見積を横に置く
  5. 会社の退職担当と住所地管轄ハローワークへ、各候補日の年齢区分・見込日額・日数・離職理由を確認する
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ハローワークの雇用保険手続案内では、住所地を管轄するハローワークで求職申込み後に離職票を提出し、受給資格決定、説明会、求職活動、失業認定へ進みます。離職票が届いたら速やかに手続きを始め、受給期間満了日と認定日は個別の通知で確認してください。1064

65歳の境目で変わるのは、給付の名称だけではありません。日額の計算表、支給日数、分割支給か一時金か、年金調整が変わります。一方、どちらも再就職の意思・能力と求職が前提です。まず4つの個人数字――生年月日、候補離職日、6か月賃金、算定基礎期間――を一枚にすることが、退職日を金額だけで決めないための最小の準備です。2468

一次情報・参考資料

  1. 1
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  3. 3

    一次情報 · ハローワークインターネットサービス

    基本手当の所定給付日数
  4. 4

    一次情報 · 厚生労働省

    雇用保険法
  5. 5
  6. 6

    一次情報 · 東京ハローワーク

    求職者給付に関するQ&A
  7. 7

    一次情報 · ハローワークインターネットサービス

    よくあるご質問(雇用保険について)
  8. 8

    一次情報 · 日本年金機構

    年金と雇用保険の失業給付との調整
  9. 9

    一次情報 · 全国健康保険協会

    任意継続(退職後の健康保険)
  10. 10

    一次情報 · ハローワークインターネットサービス

    雇用保険手続きのご案内

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